練習日誌

レント、8月11日練習日誌

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「カヴァレリア・ルスティカーナ」冒頭の《オレンジの香り》で、『男声のパートはアウフタクトで始まるので重くしないで・・・』と注意されました。“アウフタクト”、漠然と分かっていたつもりのこの音楽用語を調べたら、3つの意味があるようです。

・アウフタクトの3つの意味 聖光学院管弦楽団HPより
専門用語を説明無しに使うのは良くないと思いつつ、既にコラムで何度もアウフタクトという言葉を使いました。他の言葉で短く言い換えられなかったからです。今回、このアウフタクトについて考えてみたのですが、3つの意味で使われ得ることに気づきました。

まず第1は、言葉通りの意味。ドイツ語のアウフタクト Auftakt を直訳すると「上拍」。英語のアップビート upbeat です。2拍子や3拍子などの拍節を持つ音楽において、1拍目は下に向けて打ち降ろす強拍、つまり下拍です(指揮者の手の動きを思い浮かべてください)。それに対して上拍=アウフタクトは、1拍目以外の拍を指すのです。ただ、日本では普通これを、アウフタクトではなく「弱拍」と呼びますね。

第2の意味は「弱起」のこと。旋律が第1拍以外から始まる音楽を「弱起」と呼びますが、アウフタクトと呼ぶと書いてある本もあります。私自身はこの意味で使うことはありませんが、弱拍(=アウフタクト)で始まるからでしょうか。

そして第3は、弱起の曲の冒頭で強拍に先立つ弱拍部分の意味です。音符が1個でも複数でもかまいませんし、1拍分でもそれより長くても短くてもかまいません。このアウフタクトの小節は1小節よりも短くて不完全ですが、最後の小節をこのアウフタクト分、短くして、つじつまを合わせます。

曲の途中においても、フレーズが上拍=弱拍から始まる場合にその部分をアウフタクトと呼ぶのが普通です(厳密にはこれを第4の意味とすべきかもしれません)。

tawara  .

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